コメント
大切な人との絆を再確認できたひと時でした。
映画は終盤にかけての展開も素晴らしいと思いますが、人々の織りなす想いが積み上がる原作を是非読んで頂きたい作品です。
村田善郎(株式会社高島屋 社長)
この作品のある画期的なアイディアは『ストレンジャー・シングス 未知の世界』を想起させる。
もちろん、物語の内容はまったく異なるのだが、用い方を変えるだけでここまでユーモラスで心温まる作品になるんだ、と目を開かされた。
しかし、クセになる映画だ。また作品を通してあの木更津の街を訪れ、漱石先生に、咲子さんに、高嶺に、酒屋の大輔に逢いたくなった。
平谷悦郎(脚本家)
見終わった直後に感じた。
まっとうな映画だ。
ベケットのようだと思った。
数日後、じわじわとまた感じた。
まっとうな映画だ。
トルナトーレのようだと思った。
しばらくして、思い返してみた。
まっとうな映画だ。
アルモドバルのようだと思った。
ベケット、トルナトーレ、アルモドバル。
全然違うのはわかっているのに、並べてしまった。
シネフィルの皆さんに怒られるかもしれない。
でもそれくらい、『メイド・イン・ヘヴン』は僕にとって、正しくまっとうな映画だった。
劇場で見ることで得られる映画体験を、きちんと、丁寧に、与えてくれる作品だった。
それはもしかしたら、逆に最近の日本映画では突出した個性と言えるのかもしれない。
必見です。
福島拓哉(映画監督)
木更津の街の、時に重く、時に軽やかな潮風が画面いっぱいに香ってくるような、そんな不思議な感覚を覚えました。
黄泉と現世の狭間で、真っ直ぐに、誠実に紡がれていく “ヒトがヒトを想う純真な心”。
この閉塞する社会の中でこそ、照れや恥をかなぐり捨てて大切な人に「好きだ」と伝えたい。
そう信じさせてくれる映画でした。
佐近圭太郎(映画監督)